石叫■           「真夜中の叫び」@

先週はこの欄で家内が鼻腔ガンと診断されたことを記した。それはわが家には大きなショックであったが、実はそれに続く事故が起こった。先週金曜の夜、家内がベッドから落ちて右の骨盤にヒビが入ってしまったのである。何と「またか」と思うようなことが次から次と起こってくるものだが、でも、今回、神というお方は、失望に終わらせないということも合わせてお知らせしたい。

家内は今年に入ってから右鼻腔に出来物ができて鼻を詰まらせてしまい、それが左をも圧迫して十分に呼吸ができない夜が続いていた。そこで一ヶ月ほど前にそれを摘出する手術をしなければならなかった。その出来物とはガンであった。だが、その摘出はしても再び同じ箇所が膨れだして鼻の形まで変形するほどであった。鼻腔が詰まって夜も眠れない日が続いていたが、金曜日もそうであった。いつものようにベッドの端に座っている間に、眠ってしまいバランスを失ってベッドから「キャー」という声と共に落ちてしまったのである。真夜中の叫びというのは尋常ではない。僕は地震かと思ってベッドから飛び上がったのだが、ベッドの下で家内が「痛った〜い」と叫んでうずくまっているではないか。僕も寝ては起き、起きては眠るという家内の横で満足に眠れない日が続き、心がイライラしていたこともあって、家内の叫びに思わず「どうしたんだ」と語気を強めて言った。急いで両手を取って起き上がらせようとするのだが、痛くて起きれないという。抱くようにしてようやくベッドに戻ったのだが、それからは寝返りの度に痛みがあって、朝方まで悶々とした時が続いた。

翌朝になっても痛みは一向に無くならない。しかし、骨に別段異常はないようだし、あざもない。打ち身だろうからしばらく様子をみようということになった。それを診て娘が、「お父さん、ドクターに行って診てもらったら」と言ってはくれたのだが、それまでガン検査、週三回の人工透析などでほとんど毎日病院通いだったこともあり、思わず僕は「お父さんにはToo Much」(重過ぎる)と言ってしまった。僕の心にはもはや心の余裕が無くなってしまっていた。

日曜朝になっても家内の痛みは変わらない。自分でチョットでも体を動かそうものなら激痛が走る。もうこれはERに行かなければならない状況下にあった。その日の午後ダウニーのカイザーでのCTスキャンの結果、右大腿部ジョイントにヒビが入っていることが分かり、「それは数本のピンで押さえないといけない」と担当医師から言われて、翌日、手術をすることになった(続く)。